パブリック・ディプロマシー日本外交に望むこと

34年間の外交官生活を振り返って

2021-01-18から1日間の記事一覧

The Iron Ladyーマーガレット・サッチャー、鉄の女の涙(2012.03.26作成)

3月18日夕刻、ワシントンDC入りした。ホテル近くの映画館の日曜日の最終回、自分を入れて4人の観客だったが、ジーンとさせる映画だった。 80年代、私は日本と欧州の経済問題を担当する部署にいた。サッチャー首相は、たった数名の側近を連れて訪日し…

公務員住宅(2012.01.22作成)

昨年末から朝霞の公務員住宅をはじめ、いくつかの公務員住宅がワイドショーで取り上げられていた。私が公務員住宅のお世話になったのは、入省4年目、フランスでの語学研修を終えて帰国した時、数か月だけ地下鉄丸ノ内線方南町駅の独身寮のお世話になった。…

映画「アンダルシア」(2011.07.31作成)

織田裕二演じる外交官黒田康作の話。前作「アマルフィ」同様、邦人保護をテーマにした、外国における警察映画みたいになっています。日本の主権が及ばない海外で、現地の官憲相手の派手な立ちまわり(公権力の行使)は現実的ではありません。 ある大使館勤務…

小島英俊著「外貨を稼いだ男たち」(2011.06.25作成)

「男たち」となっているのは、「外貨を稼いだ人々」より格好が良いと思った編集者の意向と想像します。司馬遼太郎さんの言うところの、輸出できるものは絹織物くらいしかなかった「まことに小さな国」が、開国以来、懸命に外貨を獲得しようとした歩みが感動…

Still time to catch the blossom (2011.04.18作成)

東日本大震災約1か月後のブログです。 英国ファイナンシャル・タイムズという新聞の週末版にはLife and Artsという別添特集があります。その最後のページにTyler Brûlé (タイラー・ブリュレ)という世界中を飛び回っている男性が毎週コラムを書いています。…

カルタゴの女摂政―チュニジアの政変について(2011.01.25作成)

記念すべき人生最初のブログ。丁度10年前のものです。 レバノン出身のカルロス・ゴーン元日産CEOとその二番目の妻の数々の蓄財疑惑と照らし合わせて読んで頂くとありがたいです。 ブログ 2009年2月から2010年8月までチュニジアを観察しておりまし…